天塩の「鏡沼海浜公園キャンプ場」併設のライハで迎えた朝。
シーズン前という事もあり、ライハの客は自分一人。
気兼ねなく快眠。
朝、睡眠中にも気配は感じていたが、やはり外ではそこそこな雨が降っている。
荷造りをし,ハウス内の掃除をして時間を潰し、様子を見るも情勢に変化なし。
仕方なく積荷をゴソゴソしてカッパを取り出す。
しかしレイングローブとブーツカバーがない。
うっかり家に忘れてきた…
ちょっとみっともないが、手持ちの養生テープで即席ブーツカバーを作ってみる。
そして片方を作り終え、ふと空を見上げると雨は止んでいた…
無言で養生テープを剥がし出発。
すぐになんだか雰囲気のある神社を発見し、しばしの寄り道。
北海道は土地に余裕があるからだろうか、立派な構えの寺社が多い。
オロロンラインを再び北上しオトンルイ風力発電所の風車群と記念撮影。
この日は風が強く風車からは時折ムチをしならせる様なクラップ音が響いていた。
地元の風車では聞いた覚えのない音だが大丈夫なのだろうか?
サロベツ原野を東に進み幌延町のトナカイ観光牧場へ。
絵に描いたようなトナカイとは対面出来ず、皆まだらな毛並みであった。
換毛期だろうか?
そして幌延では6月にブルーポピーと呼ばれる珍しい花が見られると聞いていたが…
どうも6月といってもまだまだ早過ぎたらしく一株の花もなかった。
ムシャクシャしたのでレストランでトナカイステーキをムシャムシャしてやった。
食感はまあ普通に肉っぽいというか、
味はクセのない薄味の牛肉?といった風味。
豊富温泉も行きたかったが、あまりにも食後すぐなので今回はスルー。
再びサロベツ原野を突っ切ってオロロンラインへ戻る。
しかしまあ天気が悪い。
北上を続けると徐々に雲も薄くなっていき、遠くにうっすらと利尻富士が。
稚内に到達。休憩も兼ねて最北端の温泉、稚内温泉「童夢」へ寄ってみる
露天風呂からの景色が良いらしいのだが、やはり生憎の曇り空。
そしてノシャップ岬へ。
バイクで海沿いを走りながらが海面を観察すると、
海中の目視できる範囲はすべて昆布で埋め尽くされている。
泳いだら昆布に絡まって水死しそうだ。
さて稚内といえば野宿ライダーの聖地?であり北海道遺産の防波堤ドーム。
自分の勝手な想像と違い、人通りもそこそこな駅近物件であることが判明。
先達のようにここにテントを貼るのは結構な勇気が要りそうだ。
その後は稚内の市街地に寄り道。
ブーツカバーやレイングローブを調達しようという目論む。
しかし、大きな街なのにオートバックスやホームセンターでも取り扱いなし。
ちょろちょろしている間に日が傾いて来たので諦めて出発。
宗谷岬でサンセットを拝もうとペースを上げる。
そして良い時間に宗谷岬に到着。なのだが水平線にはぶ厚い雲が…
そして風が冷たくて異様に寒い。稚内市街から30km東に移動しただけなのに。
あっという間に手がかじかんでしまいヘルメットを落とす。
ワーイ \(^O^)/ 最北端ヘルメット落下記録達成だ…
最北端のGSで給油し最北端給油証明書をいただく。
さて宗谷丘陵にも行きたいが、時間も時間なのでとりあえず南下。
日没直後のオホーツク海は濃紺の世界を現し幻想的ですらある。
などと耽りながらバイクを粛々と走らせる。
猿払を超えたあたりでふと一瞬メーターに視線を落とす。
20時か…
再び目線を前方に戻すと信じがたい光景。
2時の方向、距離3メートルにエゾシカ。
明らかに衝突コース。しかもデカイ。
心臓は止まり脳はフル回転。
脳はどうでも良い分析結果を瞬時にして弾き出す。
「コレは角が無いからメスだ。」
「100kgぐらいはありそうだな。」
「バイクは廃車確定。俺は良くて入院、悪くて死亡。」
「いやいや、そうじゃねえだろ!」
と脊髄はフルスロットル+回避機動を選択。
結果、エゾシカは右パニア後端をかすめる形で通過。
よくやったオレの反射神経!
北海道の恐ろしさを実感し、その後は道路脇の藪にビビりながら運転。
精神的に疲れながらも浜頓別まで辿り着き一日を終える。
本日は浜頓別のクッチャロ湖畔キャンプ場でのテント泊となった。
風呂は隣地のホテル「浜頓別温泉ウィング」の温泉を利用。
キャンプ場の時間外受付もこのホテルで可能だった。
以下グーグルマップ
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